※作者の世界観でのお話です。原作無視し放題なので、ご理解の上お読みください。
モクバ君からメールが来ました記念。
この頃、遊戯はオレの家によく遊びに来る。遊びに来るという言い方は合ってないな。兄サマに連れてこられるんだ。別にそのことが嫌とかオレは思ってないぜぃ?良いか悪いかって聞かれれば「もちろんいい」に決まってる。
(ただ今オレはとーっても複雑だ。実は兄サマと遊戯はこ・い・び・となんだぜぃ)
だから兄サマの部屋に入ってもいいか決めかねてる。だってもしタイミングが悪かったらオレが見ちゃいけないことが起きてるかもしれない。でもオレだって遊戯と一緒に遊びたい。
「でも、もうオレが帰ってきて1時間は経ってるしな〜」
非常に危ない時間かもしれない。この時ばかりは防音で監視カメラのない部屋が憎く思える。
(声でも聞こえれば何してるか分かるんだけどな・・・)
思い切って入ってしまおうかなんて何度考えたか。入ったところで怒られることはないけど、これから気まずくなるなんてオレは絶対に嫌だ。
そんなことを考えてると、兄サマが部屋から出てきた。
(喧嘩でもしたのか?)
「モクバ」
「なぁに?兄サマ」
「そんなに入りたいなら入って構わないぞ」
「!」
一瞬兄サマはテレパシーでも使えるのかと思った。オレが目を丸くして兄サマを見ていると、兄サマは笑ってこう言ったんだ。
「オレの部屋から監視モニターをチェックできることは知ってるだろう?廊下でそんなに悩んでいたらオレが締め出したみたいだ」
「ごめんなさい、兄サマ!」
なるほど納得のオレは兄サマの部屋に先に入る。
「モクバ君、こんにちは!学校楽しかった?」」
遊戯が近寄ってきてオレに挨拶した。
「当たり前だぜぃ」
そういうと笑顔を返してくれる。遊戯は年齢的には年上なんだけど、どうしてもオレと同じくらいにしか思えない。兄サマに比べたら全然チビだし。
「さぁ!続きをするぞ!遊戯!」
兄サマは遊戯をソファーに戻した。何をするのかとそっちを向いたらテーブルにカードがデュエル中断の形で残されていた。よくわからないがデュエルディスクは互いに装着して無いらしい。
「今日は初心に戻ろうって僕が提案したんだ」
じーっとみていたオレに気づいて遊戯がそう言った。いつもは激しい戦いを好むもう一人の遊戯じゃないとはいえなんか面白い。
(遊戯には甘いからな〜兄サマは!)
オレはとりあえず手前のソファーに座った。どちらかの手札が見える位置にいってもいいけどソリットビジョンじゃないから戦闘が見えないかもしれないからだ。
「貴様の番だ。早くドローしろ!」
「はいはい」
ぺらっとカードを捲る。いつものように「ドロー!」とか言わないのですごく静かだ。
「じゃあボクはエルフの剣士召喚!一角獣のホーンを装備してランプの魔精・ラ・ジーンを撃破・・・」
「甘いわ!六芒星の呪縛発動!」
「ごめんね、王宮のお触れ発動、よって撃破・・・」
「くっ・・・!!」
(あぁーあ、兄サマ残りLPが500しか残ってないぜぃ)
兄サマが遊戯に勝ってるときなんてほとんど見たこと無い。それはもうひとりの遊戯のせいかもしれないけど、遊戯と稀に戦うときがあっても兄サマが勝ってるところなんて見たことあったかな?
「オレの番だ!ドロー!・・・カードを伏せてターンエンドだ」
(うわぁ〜兄サマピンチー)
「えーっと、ドローっと・・・。海馬君ごめん、ファイアー・ボール・・・」
「き、貴様ぁーーーーーーーー!!!!もっとましなもので終わらせられんのかぁーーーー!!!」
「だから謝ったじゃないか!」
ファイアー・ボール・・・。遊戯ひどすぎるぜぃ・・・。
「もう一回勝負だ!!」
あ、これじゃオレが遊戯と遊べなくなるぜぃ!!
「だめだよ兄サマ〜、今度はオレが遊戯と遊ぶんだから!兄サマばっかりずるーい」
できる限りの弟っぽさを出して抵抗してみる。オレだってこんなときじゃなきゃそんなことしないんだぜぃ。
「モクバ・・・」
「そうだね、カードだとモクバ君暇だもんね。何しよっか?」
兄サマの言葉を遮る遊戯恐るべし。これが天然の成せる業なんだから兄サマも文句を言いたくてもいえないでいる。むしろ許してしまっている。
「じゃあ向こうの部屋で最新のバーチャルカーレースしようぜぃ!四人対戦OKだから兄サマともできるし!」
「うん!いいよね?海馬君」
「クックック・・・あぁ」
兄サマはさっきの闘志がなくなってしまったのか、苦笑してオレたちの後をついてきた。遊戯との対戦を楽しみにしてるのは兄サマだけじゃないんだぜぃ。たまにはオレと対戦したっていいと思うよな、遊戯?
オレだって遊戯のこと好きなんだからなっ!
コメント
粉砕☆玉砕☆大崩壊
ナイトメアトラバドールのモクバ君のメールに萌えてしまい書いてしまいましたww