20、傷








 俺がつけた傷、けして消えることのない傷。


 リオンは最後の最後まで手を抜くことはなかった。


 本気なんだと思った。


 だから俺も手を抜かなかった。


 その傷がリオンの体に刻み込まれようとした瞬間、


 リオンは力を、抜いた。


 俺は気づいたけど、止めることができなかった。


 



 リオンは気にするなって言うけれど、


 傷を見るたびに思い出す。


 



 俺がリオンを傷つけたんだと。









 「どうして力なんて抜いたんだ」










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スタンの独白?後悔