12、スタン
「スタン・エルロン、19歳。妹リリスと祖父トーマスと三人暮らし。青い瞳に金髪の髪、細い腰に細い腕。熱血バカで、お人好し、世話好き、シスコン、料理もお手の物。剣の腕前は僕より下だが、弱いわけでもない。リーネ村では羊の世話をしつつ、祖父トーマスに剣術を教え込まれる。好きな食べ物はマーボーカレー」
「エミリオは何でも知ってるのね」
マリアンはにっこりと微笑んだ。
「当たり前だ、僕の友達になったらしいからな。これくらいはしっとかなければ」
「恋愛関係とか聞いてみたいわね」
「過去に村長の娘を好きになったらしいが、振られたらしい。」
「可哀想ね」
「むしろ良かったんだ。こうして僕と友達になることができたんだ」
「エミリオは好きなのね」
「ち、違う!あいつが友達になりたいっていうからそうしてやっただけだよ」
「そう」
くすくすと笑うマリアンはリオンの様子を楽しんでいる。
「あいつは無理やり僕の分のアイスを買ってきたり、何かと世話を焼いてくる。本当は馴れ馴れしいやつはゴメンなんだが、友達にならないと一生世話してきそうだったから友達になっただけだ」
「じゃあ、リオンの友達のスタン君に私も友達になってくださいって言おうかしら。リオンの唯一の友達だものね」
「!!・・・マリアンには合わないよ。能天気でバカだ」
「そうかしらね」
「絶対合わない」
(あいつは年上好きなんだ)
「今度遊びにくるのに残念ね」
「来るかどうかわからないよ・・・」
「寂しい?」
「寂しい?この僕が?そんなわけ・・・」
「でも、絶対会いに来いってお庭で叫んでたわ」
「み、見てたのか?!」
「声が聞こえてきましたわ」
「・・・」
「会いたいのよね・・・?」
「・・・うん、会いたい。今すぐにでも」
「その気持ち会ったら伝えると効果的面よ」
「・・・」
「会う日が楽しみね」
「そうだな」
コメント
スタンが出てこないけど、『スタン』でw
『田舎者』の前あたりですね。マリアンとリオンが旅の話をしていると思ってください。